HAND GRIND BEVELED EDGE


 

 

HAND GRIND BEVELED EDGE

エレクトリックギターが弦振動を電気信号に変換する役目を持つのがピックアップである事は既に周知の事実となっていますが、サウンドの色合い風合いを決定する倍音と、ピックアップが設置されたマグネットがもたらす磁界については従来ほとんど言及されておりませんでした。
デリケートで微細な倍音の特徴である、極めて幅狭な振幅を完璧にレシーブできる複雑な磁力線の放出パターンはヴィンテージトーンを得る上では最大の重要懸案だったのです。
磁力線はマグネットの材質が等しければその放出パターンがどれも等しいと思われがちですが、マグネットの性質とは形成されたエッジ部に本来の磁力線が発生しており平坦な形状からは平坦で大味な磁力線しか放出できません。
ヴィンテージを詳しく観察すればピックアップ表面に露出したポールピースのエッジが比較的粗めな切削により面取りされているのに気付くはずです。これには二つの理由があります。
バルカンファイバー製のボビンにポールピースをインサートする際作業を容易にするため、そしてここからが重要ですが単調になりやすいエレキギターのサウンドキャラクターにあたかも高級アコースティックギターのような粒子の細かい倍音を付加させるためだったのです。

HAND GRIND BEVELED EDGE|K&T MODERN VINTAGE GUITARS PICKUP